池波正太郎さん 一杯の味噌汁

「生きもの営みとは、何とも矛盾を含んでいることだろう。生きるために食べ、眠り、たれ、づづけて生きて、確実に、死に向かっている。おもしろくて、はかないことである。それでいて、人間の躰は、たとえ、一杯の味噌汁を味わっただけで、生きがいを覚えるようにできている。何と、ありがたいことか。」北アルプスの山小屋の朝、朝日を浴びながら、湯気の立つわかめの味噌汁が美味かった、元気が出ました。寮生活の高校の朝、ランニングと朝礼の後、タマネギの味噌汁は甘く、嬉しかったです。祖父母、両親と静かな寒い、白味噌雑煮を静かに皆ですすったのが思い出します。